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匠の相駕籠

福岡で成長をつづけるソフトウェア企業の日常とオピニオン - メメントモリ公式ブログ

松嶺貴幸(TAKA)さんのこと

昨日、帰宅してなんとなくテレビを見ていると、松嶺貴幸(TAKA) さんというアーティストの特集があっていた。

松嶺さんは、16歳のときに事故で頚椎を損傷。肩から下が動かない四肢麻痺となった。そして、25歳からアートを学び、現在はアーティストとして活動を行っている。

テレビには、彼が口に絵筆をくわえて、絵を描いている姿が映されていた。

いまは一人暮らしをしているが、一人では食事もできないため、身の回りの世話は、訪問介護のヘルパーさんにしてもらっている。

 

感銘をうけたのは、テレビに映し出されている松嶺さんのデザインが、私の素人の目で見ても、これはなかなかのレベルなんだろうなと感じた。デザインについては、企業からビジネスのオファーが増えてきているそうだが、仕事をお願いしたいと思える技術を、きちんと身につけて来たんだろうなと思う。

四肢麻痺の身体で、一体どうやって、そんな繊細な仕事をしているんだろうと疑問に思う。

 

松嶺さんが米国に留学したときのエピソードに、信頼できるヘルパーを見つけることができず、3か月間お風呂に入ることができなかったという話があった。自分ではどうすることもできないので、クラスメートに助けてもらい生活を続けられたとのことだった。

 

この話を聞いて思ったことは、健常者は、大抵のことは自分でできる。だから、なんでも自分ひとりの力でやれてしまうんだという錯覚に陥りやすいと思う。

優秀な人は、自分ひとりでやってしまう方が一番上手にできるだろう。

でも、いずれそこに立ちはだかるのは、本当は自分ひとりでできることは、とても少ないという事実だと思う。時間は限られているし、大きなことに取り組むには、必ず人の助けが必要になる。手を繋いで、一緒に進まなければいけない道がある。

頭では理解しているつもりでも、プライドであったり、人に頼ることは恥ずかしいと思ったり、実践するのはなかなか難しかったりする。

 

松嶺さんは、事故が起きてからは、自分の力では、身の回りのことも何もできないということから始まった。だからすべてのことで人に助けてもらい、一緒に進んでいくというやり方を身につけたんだと思う。

それはすごい能力だなと、感動した。